中国産石材の高騰と日本の墓石
かつてより日本の墓石は国内にて切り出された石材が使われていました。
しかし、戦後の高度成長期を迎える頃には経済成長と共に人件費も上昇。
日本の墓石石材も高価なものとなり、比較的安い韓国や中国にて石材を調達するようになっていきました。
中国南部にある福建省。こちらはウーロン茶で知られる地域ですが、石材の産地としても有名です。
そんな福建省の経済特区アモイ近辺は、世界最大規模の石材加工地。
今日でも日本の墓石のおよそ8割がこの中国福建省、アモイで生産されているといわれています。
ところが、安い人件費が売りであった中国でも、経済成長により中国人の人件費が上昇。
これが価格に反映され、中国産の石材、墓石が値上がりしてしまったというわけです。
さらにインドや東ヨーロッパなど、新興国として成長を続ける国々が石材を買い求めています。
こういった需要を背景に、今後中国では石材を巡った大きな動きが生まれていくことが予想されます。
対して日本国内の石材業界では、中国産墓石との価格差が埋まっていく可能性も見えてきました。
日本の石材加工技術としては、技能五輪国際大会という世界規模での大会にて優勝、入賞する優秀な職人もいるようです。
墓石を選ぶ際は値段が高価、安価という基準で決めるのも良いのですが、墓石というものは、先祖代々に受け継がれていくもの。
墓石がどこからやって来たもので、どんな職人さんが加工してくれたものなのか。
そんなことを想像しながらの墓石選びというのも、案外悪くないかもしれませんね。
荒木 太輔
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