稲田石って?
稲田石って?
稲田石(いなだいし)は茨城県笠間市にて産出される、茨城の銘石のうちのひとつです。
白い石色が特徴で、正式名称で「稲田みかげ石」と呼ばれることもあります。
採石地は、茨城中部の笠間市。栃木県にある小山から水戸までをつなぐ水戸線の「稲田駅」より北に広がる、
通称"石切山脈"とも呼ばれる東西約20m、南北約10kmにも広がる広大な敷地から産出されます。
稲田石の施工事例
稲田石は墓石に使用されるのはもちろんのこと、建築やモニュメント等にも使用されることが多いです。
稲田石は真っ白い石肌がゆえ、高い気品を求めることができるため、格調のある石造物をつくることができます。
茨城県庁をはじめ、日本銀行や国会議事堂といった国や自治体の所有する建築物にも使用され、
国立上野博物館、東京駅、その他各ホテルや多くのビル・モニュメント等で使われた実績があります。
本格的な採掘・加工がはじめられたのが明治22年ごろと言われているので、
その建造物は挙げたらきりがないほど存在しています。
稲田石をお墓で使う!
そんな歴史的建造物等にも使用されている稲田石を、墓石で使うにはどのようにしたらよいでしょうか?
◆まずは墓石店さんに相談
「稲田石に興味があって、墓石に使いたい!」をお伝えされれば、
大抵の墓石店であれば卸してくることができるはずです。
やはり、日本の土地・風土にあった石を選びたいですから、
稲田石に限らずとも国産石を扱ってくれる墓石店さんにお願いされるのが良いと思います。
◆稲田石の価格帯
国産墓石なので、当然安く輸入した外国産の墓石よりも費用の面では多くはかかります。
皆さまの区画の広さ、使用する石材の量にも当然よってしまうのですが、
首都圏の平均的なお墓の大きさから考えても、最低でも150/200万円以上の価格帯で考えておいてよいと思います。
◆稲田石でよく見るケース
私も色々な墓地に行く機会があり、茨城銘石を使用した墓石を多く見てきました。
その中で、銘石毎を掛け合わせて使用しているケースがありました。
これは例えば、
いわゆるお石塔と言われる、一般的にイメージされる墓石の部分には「○○石」をつかい、
外柵と言われる、墓石の囲いの役割を果たす箇所には「○○石」を使用するといった具合です。
これはなぜかというと、石目が細かくて丈夫な石はたくさん使いたいですが、どうしても費用が膨らんでしまうのに対して、
墓石部分と外柵部分で使う石を分けることによって、少しでも費用の面も考慮した、墓石店さんからの配慮とも言えると思います。
台石から竿石に至る、墓石の部分には「真壁石」の石目の細かい"小目石"を使用して、
外柵には「稲田石」を使用して建っているお墓もありましたし、
反対に墓石には「稲田石」を使用して、外柵には「真壁石」の"中目石"、もしくは外柵だけは外国産の石を使用するなど、様々です。
これもあれも、柔軟に対応してくれる墓石店さんは、あります。
やはり国産墓石を選ぶ場合でも、"よいお墓づくりは、よい墓石店えらび"と言えそうです。
中村 裕貴
「建てて良かった」と思える、感謝の気持ちで先祖供養ができる、そんなお墓づくりのお手伝いしたいと思います。