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霊園・墓地の掲載数:4857件/更新日:2024年04月25日

国産墓石と外国墓石


お墓は石でつくられています。
お墓をお探しの皆さまは、なんら不思議ではないと思います…

さて、ではその「石」はどのようなものが使われているか、みなさまご存知でしょうか?
 

*国産墓石と、外国産墓石

現在の日本で建てられるお墓のうち、使われる石は大きく分けて
①日本国内で採れる石(=国産墓石)
②海外から輸入してきた石(=外材)
の2つに分けられます。

※日本国内で採れる石については、それぞれページを設けていますので、そちらをご覧ください。

なぜ日本国内で採れる石だけ使わないの?と思いますが、実は墓石も内情としては、日常で手に取るありとあらゆる製品と同じなのです。
つまりどういうことかというと、外国で生産して日本で販売するというようなイメージです。

洋服や雑貨品、食材など、身の回りのあらゆるものが東南アジアを中心とした海外製のものでできていることは周知かと思います。
その背景にはビジネス上の様々な要因があると思いますが、多くは"人件費"の違いがこの事実を生んでいるといっても間違いないですね。
 

*外国産墓石の雄は、中国にあり!

墓石において、それは中国に当たります。

中国では土地が広いこともあって、たいへんに多くの墓石を採掘することができます。また上記の通り人件費を抑えることができるので、
輸入する側の日本においては、販売した際の利益率を高く持つことができるので、これまで重宝され続けてきました。

おおよその概算ではありますが、墓石代で100万円を切るものに関しては、その大半が中国製だと考えて間違いありません。
※当然、墓石の大きさや流通経路などによって国産墓石の場合もあり得ます。

お墓参りで感謝の想いを伝える場所をつくる墓石店と言えど、会社でありお墓を建てることもビジネスのうちです。
利益が出ないでお墓をつくることは到底できません。

そこでバブル期を全盛期に、中国産の墓石が大量に日本に輸入され、また多くのお客様のお墓がこの中国材で建てられることになったのです。
バブル期というくらいなので、当然日本の墓石店においても、かなりの利益を上げる石屋さんが続出しました。

ですが、上に100万円を基準として書きはしましたが、実はそれに近い金額で日本国産の石でお墓を建てることも十分にできます。
"近い"と言っても数十万円の差はあるのですが、ご先祖様や故人の大切な場所です。数十万円程度であれば「最後くらい日本の国産の石で…」として国産墓石でのお墓を建てられる方は多いように感じます。
 

*最近の中国の墓石事情…

…実は、
近年ではその状況も徐々に変わりつつあり、中国材の墓石の値段が高くなってくるのではないかと言われています。
(とういうより、少しずつではありますが、影響が出始めています…)

なぜなら上記にあった通り、これまでの中国製のメリットは安い人件費に比例して仕入れ価格を安く抑えることでした。
しかしこれは墓石業界に限らず、現在の中国では人件費が高騰していると、様々なニュースで話題になっていますね。
墓石を採掘する中国の石材店においても、その状況は同じです。

また同時並行的に、これまで中国墓石材の雄であった「G623」という銘柄採れる山が閉山してしまったこともあり、
今後益々中国材の高騰を墓石店も体感していくと考えられています。

この状況を受けて、日本全国の採石地では、国産墓石のPRを促してより多くの消費者に国産の墓石でお墓を建ててもらいたいと考えています。
日本独特の四季という風土にあった石を使うこと…
これは中々趣があってお墓参りにも「行きたい!」という動機に繋がるかもしれませんね!

中村 裕貴

「建てて良かった」と思える、感謝の気持ちで先祖供養ができる、そんなお墓づくりのお手伝いしたいと思います。